01. Emily Saunders / Summer Days (Emily Saunders)★
02. André Mehmari / Primavera (Estudio Monteverdi)★
03. Vetiver / Time Flies By (wind bell)★
04. Gaby Hernandez / Entranced (Gaby Hernandez)
05. Mocky / Sweet Things (Mocky)★
06. Antonio Sanchez / Strut Pt 2 (Warner)★
07. Antonio Sanchez / The Anxious Battle for Sanity (Warner)★
08. Antonio Sanchez / Night Chatter (Warner)★
09. Antonio Sanchez / Semi Comfortable In 3 (Warner)★
10. Antonio Sanchez & Migration / Grids and Patterns(CamJazz)
11. Sunaga t experience / 20:00_20号線 (Blue Note / Universal)
12. Herbert / Smart (Accidental / Hostess)★
13. Funkadelic & Soul Clap / First Ya Gotta Shake The Gate
-Samplecopydupeitandloopittostupid Mix (SoulClap)
14. Crazy P / Scrap The Book (Walk Don’t Walk)★
★マークのついた楽曲をクリックすると試聴・購入することが出来ます。
映画『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のサウンドトラックを担当した
ミュージシャン、アントニオ・サンチェス インタビュー
現在公開中のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作品『バードマン』で音楽を担当
したドラマー、作曲家であるアントニオ・サンチェスが先日自身のグループを率いて来日公演
を行いました。そこでTOKYO MOONは彼にインタビューを行いました。
オンエアにはなかった日本語訳を含めインタビューを全文掲載します。
映画は本年度のアカデミー賞で作品賞、監督賞、脚本賞そして撮影賞と4つの部門で賞をを獲得
したことで話題の作品ですが、音楽をジャズミュージシャン、しかもドラマーがほぼドラム演奏
のみでやりきったとのことだったので、公開前からとても気になっていたので公開初日に早速映
画館に足を運びました。個人的に映画を見る前にその作品についてストーリを含む多くの情報を
あまり入れないようにしているのですが今回も
かつてヒーロー映画でスーパー・スターだった俳優が今は精彩を欠き、表舞台から遠ざかっている。
その彼が再起をかけて一世一代の勝負に出てブロードウェイの舞台に立つ。
その程度の予備知識しか持っていませんでした。
そして、実際映画を鑑賞してみたわけですが、やはり私の予感は大当たり。
ストーリー、音楽、構成と全てが自分のツボに入るほど素晴らしい作品でした。
その音楽を担当したアントニオ。まずは率直に素晴らしい音楽だったことに賛辞を送り、そして
自身のグループの初来日公演について話を聞きました。
アントニオ
ありがとうございます。
今回日本で自分のバンドを率いて演奏出来ることを楽しみにしていました。
日本には以前からパット・メセニー、チック・コリア、マイケル・ブレッカー、そしてゲイリー・
バートンといったアーティストたちと幸運にも何度も足を運んでいますが、今回は自分のバンドと
いうことでとても特別ですし、またキャリアのうえでも作曲家としてバンド・リーダーとして、ド
ラマーとして、自分がどんなものを表現したいのかがすごく見えてきたので、それを皆さんに聴い
てもらえるのをとても楽しみにしてきました。
他のアーティストのバンドへ参加することと自身のグループを率いることの大きな違いを1つあげ
てください。
それはいち役者であることに対して監督であり役者でもあり、そして脚本家でもあるということに
とても似ているかもしれません。
楽曲を自分が書く。そのような脚本家的なことをし、バンドの指揮をする監督的な役割もこなし、
またそのバンドで演奏もする役者的な役割も担うという意味で責任も桁違いですね。
当然バンドリーダとしてメンバーを率いていかなければいけない。
今回のメンバーはそれぞれ素晴らしいミュージシャンです。彼らは音楽にすばらしいものをもたら
してくれます。しかしながらバンド・リーダーとしてはサイド・メンバーとして参加するだけとは
違い、責任が桁違いに大きくなると思います。例えば会場に足を運んでくれるお客さんの人数、
それが10人と1000人、その差がサイド・メンバーとしてはそれほど気にならないかもしれません
がリーダーとなると自分の名前が看板に飾られていることもあり、大きな責任を感じます。
あなたにとって映画音楽を担当するのはご自身のキャリアのなかで初めてのこだと思うんですが、
この依頼を受けた経緯を教えてください。
監督から2013年の1月に電話をもらいました。そして彼から新作映画のスコアをドラムだけでやり
たいと言われました。ということで監督はこのアイデアのヴィジョンを最初から持っていたのです。
正直、それを聞いたときそれが成立するのかな?かなりワイルドなコンセプトだなと思ったのです
が、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥという監督であれば素晴らしい、そして面白いこと
になるに違いないと確信し、音楽制作を引き受けました。
© 2014 Twentieth Century Fox. All Rights Reserved.
映像につけられた音楽はリズムだけで臨場感を表すだけでなく、まるでそれがメロディのように
感じることが出来、とても新鮮でした。それは意図したものだったのでしょうか?
そのとおり。まさにあなたの言う通りのことを意図していました。
主人公のリーガン(マイケル・キートン)という男の心模様、そしてそれがどのように変化して
いくのかをドラムで表現しようということに優先順位をつけていました。だから時に暴力的でス
トレスを感じるカオティックな音、そして落ち着いた、なにかもの思いにふけるような感じや場
合によってはリラックスしたような長く美しい音もあります。
この映画『バードマン』は様々な映画賞にノミネートされ、そして多くの賞を受賞しました。
音楽についてもゴールデン・グローブ賞の作曲賞でのノミネートをはじめ、多くの映画賞で評価
されました。それについてどう思われますか?
制作中は今のような状況になるとは全く想像出来ませんでした。
監督に求められるまま最高の仕事をしたいと曲を作り、そして演奏していました。
ジャズの世界にはほとんど賞というものがありません。それこそグラミー賞くらいしか。
賞のことなど普段は全く考えていません。けれども映画には沢山の賞と授賞式があります。
最初に映画の作品、そしてスコアが認知され評価されていく。そして私自身も色々な賞にノミネ
ートされ、受賞しました。その時はやはり嬉しかったです。
それは予期せぬボーナスをもらったような気分です。
© 2014 Twentieth Century Fox. All Rights Reserved.
楽曲の制作方法について、実際に出来上がった映像を見ながら演奏したのでしょうか?
実際は2回レコーディングしたのですが、最初は何も見ることの出来る映像がありませんでした。
ですからシーンのことを考えつつ色々なリズムを試しながら演奏しました。それによって出来上
がったデモを制作チームの方でどのシーンに合うか検討し、そして出来上がった映像に対して再
び演奏し直さなければなりませんでした。ある意味最初から考え直し、再解釈した上で演奏し、
それを録音しました。
あなたはこれまで4枚、ご自身のアルバムを発表しています。今年6月にはこの『バードマン』の
サントラの制作後に作り上げたという最新作「The Meridian Suite」をリリースすると伺いまし
た。このアルバムはどのような作品になっているのでしょうか?
今回の作品はこれまでで最も洗練されていて、そして野心的なものになっています。
短編に対してこれは私の長編小説と言っていいものです。もともと作曲する際、まずアイデアが
浮かび、そしてそれを形にしていくなかでそれだけで4分の長さになってしまう。それでどうい
う風に曲を終えるかということや、終盤にどうやってソロを入れていかなければならないのかな
どを考えていくだけで曲の長さが10分を超えてしまう。
実は私は時間という制約が一番嫌いなんです。だから今回は時間にとらわれずに曲を作ろうと考
えたのです。そして音楽が私をどこに連れて行ってくれるかを見たかった。
その結果、時間を気にしなかったことでスタイル的に自由になれました。多分聴いてもらるとよ
り大きなストーリーというものを感じてもらえるのではないかと思っています。
ありがとうございました。
このインタビュー後に行われた彼のグループ、Antonio Sanchez & Migrationのライヴも聴き
に行ってきました。とてもシネマティックかつ刺激的な演奏にで大いに感銘を受けました。
映画『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』は全国でロードショー公開中です。
そしてサウンド・トラックは本日、日本でもリリースされました。是非両作品とも楽しんで下さい。
間もなく始まるゴールデン・ウィークに行われるイベントのお知らせ(前半)
松浦俊夫 presents HEX(Trio Set)が「RAINBOW DISCO CLUB 2015」に登場!
ゴールデン・ウィークに伊豆半島 稲取高原に広がる大自然で開催される野外フェスティバル
「RAINBOW DISCO CLUB 2015」の、RED BULL MUSIC ACADEMY STAGEに出演します!
2014年に誕生した<松浦俊夫+佐野観+みどりん>によるTrio Set。
RAINBOW DISCO CLUBでは、エンジニアzAkと共にクラブのGROOVEを軸にしたスペシャル
セットを披露します。是非聴きに来て下さい。
【LIVE (Trio Set) 】
『RAINBOW DISCO CLUB 2015』
日時:5月2日(土) ~ 4日(月・祝)
会場:東伊豆クロスカントリーコース 特設ステージ(静岡県)
出演:松浦俊夫 presents HEX (Trio Set) 他
チケット:一般前売 15,000円 (3日通し券のみ) 及び 駐車券 3,000円 発売中
*HEX(Trio Set)出演は、5月2日(土)18:50-19:30
RED BULL MUSIC ACADEMY STAGE (屋内ステージ) 出演です。
フェスティバルの詳細はコチラから。
面白くてかつ人のためになるランニング・イベントに参加します。
5月3日に滋賀県の琵琶湖周辺で開催されるイベントWings for Life World Runに参加します。
世界数十カ国で同時スタートし、タイムを競いあうのではなく後ろから追いかけてくるペース・
カーに追い抜かれないように走り続け、最終的に世界中で参加者のなかで最後の1人に残れるま
で続けられるというかなりハードコアなイベント。
しかしながらこのイベントの参加費は全額脊髄損傷という未だ十分な治療法が確立されていない
ものを研究する費用に寄付されるのこと。私はこのイベントに今回アンバサダーとして招かれ、
参加することになりました。ランニングを楽しみながら人の役に立つことが出来るこのイベント
エントリーは4月28日まで受け付けているそうなので、興味がある方は是非ウェブをチェックし
て下さい。コチラから。